第4類危険物 動植物油類の性質
第4類危険物 動植物油類は、動物の脂肪や食物の種子や果実から摘出した油で、1気圧において引火点が250℃未満の危険物です。空気中の酸素と結びつき酸化反応を起こし、反応熱により自然発火する危険性があります。
動植物油類について
動植物油のような脂肪油には、酸素と結びつくことで固化(酸素と結びつき樹脂状に固まること)しやすい性質があります。固化しやすい脂肪油を乾性油、固化しにくいものを不乾性油といいます。
乾きやすい油ほど、ヨウ素化が高いということになり、自然発火しやすいということになります。
動植物油類に共通する性状
動植物油類に共通する性状 | |
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形状 | 淡黄色の液体(純粋なものは無色透明) |
臭気 | 無臭 |
液体比重 | 0.9程度 水より軽い |
引火点 | 200℃以上で非常に高い |
溶解 | 水に溶けない |
成分 | 不飽和脂肪酸を含む |
動植物油類に共通する危険性
いったん燃え出すと発熱量(燃焼温度)が大きいため消火が困難となります。
- 燃え出すと消火が困難になる
- 乾性油を布などに染み込ませ、熱か蓄積されやすい状態で放置すると自然発火する危険性がたかくなる
自然発火について
常温において、物質が空気中の酸素と反応し、自然に発熱することで長期的に熱が蓄積され、発火点に達し燃焼する現象を自然発火と言います。発熱の原因は、酸化熱、分解熱などがあります。
自然発火を予防するためには、熱の発生を抑える方法があります。例えば、油が染み込んだ布を何重にも重ねたりすると発熱の原因になります。このような貯蔵方法は避けるようにします。
また、換気を十分にして、通風によって熱が蓄積されないように十分に気を付けましょう。
動植物油類に共通する保管
保管方法は、火気を避け、冷暗所に貯蔵します。